牛展4に参加します。

牛をテーマにした展覧会、牛展4に参加します。

2016年に参加して、全国からたくさんの牛好きの方々にお越しいただいた牛展。丑年の2021年、コロナ禍という事でオンライン開催となりました。

牛展オリジナルグッズや参加者の方々のグッズ販売、サイトでの作品や動画の公開などオンラインならではの取り組みや、磯沼牧場でオープニングイベントもあるそうです。私はポストカードや初挑戦のグッズを販売する予定です。

2021年9月11日から26日の開催です。期間中、ぜひサイトを覗いて見てくださいね!

https://ushiten.ushi-camera.com/

オープニングイベント詳細はこちら。磯沼牧場で涌井陽一さんの牛ライブペインティングや、牛乳の飲み比べなど。楽しそうです!

絵本「おかあさん牛からのおくりもの」が増刷されました

2014年に北海道新聞社から発売された絵本「おかあさん牛からのおくりもの」が3回目の増刷になりました。発売から7年、また増刷かかるとは思っていなかったのでとても嬉しいです!
作者の松岩達さんの酪農の事をこどもたちに伝えたいという情熱と、酪農の現場で働いている私だからこそ描けた絵で、7年経っても酪農の入門として最高の絵本ではないかと思っています。

これも今まで読んでくださった皆様のおかげです。ありがとうございます!
引き続き、どうぞよろしくお願い致します。

サイア2021年7月号です。

ジェネティクス北海道機関紙SIRE7月号発行になりました。

今回のタイトルは「鼻ピンク子牛」です。見たままですね。ちょっと上から目線のかわいい子牛です。

第4回の絵画コンテストの募集も始まっています。
締め切りは来年の3月11日。まだまだ時間ありますね。ふるってご応募ください。お待ちしています!

道銀芸術文化奨励賞受賞作家展に参加します。

2021年9月15日から11月7日まで、北海道立近代美術館展示室A2階(常設展展示室)にて開催されます、道銀芸術文化奨励賞受賞作家展に参加いたします。

2018年に受賞しました道銀芸術文化奨励賞。北海道銀行創立70年、道銀文化財団30周年記念として、道銀芸術文化奨励賞30年の受賞作家の作品展が開催されます。

そうそうたる作家さんたちの作品と一緒に展示させていただくこと、大変光栄ですし、楽しみです!

私は2020年制作の「904全身図」を一点展示します。

ご都合着く方はぜひ、足をお運びください。秋には少しコロナも落ち着いていますように…。

◆道銀芸術文化奨励賞受賞作家展
アートギャラリー北海道
北海道銀行創立70周年 道銀文化財団創立30周年記念
北海道ゆかりの芸術家への支援や道民の芸術鑑賞の機会の提供を目的とし、若手から中堅芸術家を顕彰する道銀芸術文化奨励賞は、2020年度までに26人の美術家が受賞しています。受賞作家の作品を一堂に会し、この30年間の北海道美術の在り様をたどります。

2021年9月15日(水)~2021年11月7日(日)休館日:月曜日
開館時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)一般510(420)円、高大生250(170)円
※( )内は10名以上の団体料金。
※65歳以上、中学生以下、身体障害者手帳や療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方およびその介護者(1名)、高校生は毎週土曜日ならびに学校の教育活動で利用する場合 無料。
※近美コレクションと三岸好太郎美術館(特別展を除く)を両方観覧する場合
一般 830(670)円、高大生 410(270)円
※芸術週間(11月1日[月]- 7日[日])はどなたも無料。

北海道立近代美術館
[住所]
〒060-0001
札幌市中央区北1条西17丁目

DOTO Landscape~7人の作家たちの道東~展終了しました。

7月19日をもちまして、DOTO Landscape ~7人の作家たちの道東〜展会期が終了致しました。

お越しになって下さった皆様、応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。

道東の北の方に縁をもって制作している7人。それぞれバラバラなようで、どこか不思議に響きあっているような、とても良い展覧会でした。

以下会場の写真です。

斜里町出身、真青果てなさんの作品。流氷がモノクロームで描かれた絵画。単純化されているけど流氷ってこうだよなあって感じるのは、地元の風景だからでしょうか。この絵を元に作られたスペタコペタさんとのコラボポストカードも素敵でした(引き続きしれとこくらぶで販売中)。今後も楽しみな作家さん。
絵本作家あかしのぶこさんの作品。絵本「ねむたいねむたいももんがたち」の原画です。つぶらな瞳のモモンガがかわいいこと!独特のタッチで描かれた冬の森とモモンガ、知床の森や動物を知り、こころを寄せるのぶこさんにしか描けない絵。
会場しれことくらぶのオーナーでもある塩川裕子さん。この展覧会も彼女の企画です。
流氷に水芭蕉にカモメ、この土地で暮らす彼女の視点がぎゅっと詰まった絵画たち。フライヤーに使われた絵も塩川さんの作。大好きな感性です。
ステンドグラス作家の浅沼久美子さんの作品。中標津の東一条ギャラリーの企画運営もされており、いつも大変お世話になっている方でもあります。夏の青空にガラスのきれいな色が映えていました。今回はいろいろ技術的なお話も伺えて、ステンドグラスの奥深さを教えていただきました。ピアノの周りに配置されたランプも素敵。
宮森くみさんの手製本の作品。手に取ってめくってみると、どれもとても工夫が凝らされた丁寧な仕事でした。3㎜の距離について、詳しくお話伺ってみたかったです!
川村芽惟さんの刺繍作品。様々な布素材を使った刺繍で知床の生き物が描かれています。この土地で生きることでしか感じられないもの、展示方法の緊張感も説得力のある作品たちでした。8月には旧斜里町図書館の建物で「葦の芸術原野祭」に参加されるそう。そちらも楽しみです!
私の作品。版画の小品とともに、久々にtuna-kaiさんの絵の具を使った絵を展示しました。
楽しく描いた絵です!
夏のしれとこくらぶ。コロナ禍で、なかなか集まるという事もできづらかった会期でしたが、とても有意義で楽しい展示でした!

サイア2020年3月号、5月号、そしてGH絵画コンテスト。

すっかりアップするのが遅くなってしまいましたが、サイア表紙3月号と5月号です。
3月号「むしゃむしゃ若牛」5月号「丘の上の牛たち」

外で乾草をほおばる若い牛。
知床連山をバックにたたずむ乾牛たち。

5月号には第3回GH絵画コンテストの結果も掲載されています。結果はこちらから


今回もたくさんの力作が集まって、審査のしがいがありました。
ひとくちに「牛」というテーマにしても、ほんとうにいろんな作品があって、選ぶのがとても難しかったです。泣く泣く選にもれてしまった作品もたくさんありました。

身近な牛を描いてくれたんだなという作品もあれば、牛のイメージで描いたのかなあという作品もありました。このコンテストがきっかけで牛の絵を描いてくださったみなさん、ぜひ近くの体験牧場などに足を運んで、実際の牛を観察してみてくださいね。コロナ禍でなかなか難しいかもしれませんが…。きっとどこかに見学させてくれる牧場があるはずです。

姿を見て、においを感じて、牛の存在を感じて、それを絵にしてみると、新たな発見があるかもしれません。なにより牛、かわいいですしね!

このコンテストを通じて、牛のことを好きになってくれたら嬉しいです。

入選した方も、惜しくも選にもれてしまった方も、応募してくださって本当にありがとうございました!

DOTO Landscape ~7人の作家たちの道東~に参加します。

グループ展に参加します。
大好きな斜里のペンションしれとこくらぶさんの2階、ギャラリー知床八景にて。

知床近辺に縁のある7人の作家たちの作品展。
バラエティに富んだ内容の展示になりそうです!

私は旧作の小品木版画2点と、小さな水彩画を2点出品します。

時節柄くれぐれも感染対策は万全に、人数制限もございますので、混雑の際はお待ちいただくこともあるかもしれません。ご了承ください。

DOTO Landscape ~7人の作家たちの道東~
2021年6月26日(土)~7月19日(月)
12:00~18:00(19日は15:00まで)
ペンションしれとこくらぶ 2階 ギャラリー知床八景
斜里町文光町41-1 tel:0152-23-1844

参加作家
あかしのぶこ(絵画)
浅沼久美子(ステンドグラス)
川村芽惟(刺繍)
塩川裕子(絵画)
冨田美穂(木版画・絵画)
真青果てな(絵画)
宮森くみ(手製本)


佐伯農場荒川版画美術館での展示が始まりました。

今年の佐伯農場荒川版画美術館での展示が始まりました。

10時から17時オープン、入館料無料。今年は毎週木曜日に加え、第2、第4水曜日がお休みです。

レストラン牧舎では、美味しいパンやカレー、チーズケーキなど美味しいものが盛り沢山。今年はポストカードも販売してもらっています!

他にも帰農館や新しくcamp site むそう村がオープンしたり、今年も見どころいっぱいの佐伯農場です。

くれぐれも皆様感染対策をおとりの上、お越しくださいませ。

佐伯農場 北海道標津郡中標津町俣落2000-8

すこしずつ緑が萌え出てきた中標津。
新作も展示しました。
細見浩さんの展示室。大作もあります。
松本五郎さんの牛。
根本茂男さんの作品。
今年もどうぞよろしくお願いします!
レストラン牧舎。入店前に手前の水道で手洗いをお願いします。
牧舎カレー!
パンのランチも美味しかったです。
牧舎の向かいに帰農館。
先日写真集「Nishitake」にまとめられた前田肇さんの写真が飾られています。Nishitake は牧舎で購入できます!
パンスタンド。主に土日、手作りパンが無人販売されています。
制作途中の薪とのガラスのオブジェ「佐伯農場の監視員」。オーナー佐伯雅視さんとステンドグラス作家浅沼久美子さんのコラボ。今年も見どころいっぱいの佐伯農場です。

今年の佐伯農場荒川版画美術館の展示のお知らせ

2021年の佐伯農場荒川版画美術館の展示は、4月23日金曜日から開始予定です。

レストラン牧舎は4月20日火曜日スタートです!

今年はどちらも、毎週木曜日に加え、第2、第4水曜日がお休みですので、お気を付けくださいね。

また展示が始まりましたら、ご案内しますね~。

去年の5月の荒川版画美術館。雪も解けてすこしずつ春めいてきましたね。

網走市立美術館での「国産牛100%冨田美穂展」終了しました。

3月28日、網走市立美術館での個展「国産牛100%冨田美穂展」が終了致しました。

本当にたくさんの方にお越しいただき、感謝の気持ちでいっぱいです!

大学時代の作品から、今年の新作まで、広い展示室にほぼ時系列に並べました。

普段作品を作っていて、このように全部並べるという事は無かったので、私自身にとっても今までの歩みを振り返る、またとない機会となりました。

成長したなあという部分もあり、昔の作品の勢いもよかったなあと思う部分もあったり。

今後またより牛の真に迫るような作品を作るべく、頑張っていきたいと改めて思いました。

見に来て下さった方々、遠くから応援してくださった方々、とってもお世話になった網走市立美術館の古道谷館長、職員の方々、職場の原田農場のみなさん、家族と友人たち、本当にありがとうございました!

おかげさまで素晴らしい展示にできたと思います。

では、以下で会場の作品の解説をざっとしていきますね。ちょっと長いですが、よかったらお付き合いください。

版画コースではじめて作った版画作品たち。右から、銅版画、リトグラフ、シルクスクリーン。
版画コースで初めて作った木版画。

大学の2年生の冬休みに士幌町の牧場アルバイトで牛に出会い、牛を描こうと決めてから、大学3年生の春に学校に戻ると、あらかじめ選択していた版画コースの授業が始まりました。
要するに、牛との出会いと版画との出会いがほぼ同時だったのですね。
なので、私の牛の作品を振り返ると、それはほぼ自分の版画作品を振り返る事になります。

武蔵野美術大学の版画コースに入ってまず最初に、4種類の版画のやり方をお試しでやってみるのですが、その時の木版画作品。銅版画、石版画(リトグラフ)、シルクスクリーン、木版画を試して、自分に合った技法を選びます。私は上の作品を作って、木版画を選んだわけなので、ある意味運命の作品でした。
墨を刷毛で伸ばしてバレンで刷ってます。浮世絵的な水性の技法です。
今見るとなんだか至らない部分も多いですが、初めてちゃんと作った木版画なので、記念すべき作品です。このころから三角刀で毛を彫ること自体は変わっていないのですね。

木版画を選択してから作った作品。
かなり大きめの牛の構図ですね。刷りはまだ水性なので、黒にムラがあります。彫ったところに墨が溜まってしまったり。耳の数字はシルクスクリーンという技法。

木版画コースの集中授業で作った木口木版画。
柘植などの硬い木材の木口(地面に水平方向の断面)に、銅版画で使うビュランという道具で彫って、それを油性のインクで薄い和紙である雁皮紙に刷って、厚い洋紙に貼り付けてあります。
木口木版画自体も今でも作りますが、この技法を応用して、大きな作品でも油性、雁皮刷りで、細かな彫りを生かせるようになりました。

そしてこれが大学4年生で、今の技法とほぼ同じになったころの作品。
版画用のシナベニヤに三角刀で彫り、薄く油性のインクを乗せて雁皮紙に刷って、パネルに水張りした台紙に張り付ける、という技法。
たいたい等身大の牛の顔です。

そしてこれが卒業制作。「620フォーエバー」という作品。
等身大の牛をベニヤ3枚分で表しました。
私が牛を好きになるきっかけになった、士幌で出会った620。
士幌で撮った写真をはがきサイズくらいに現像したものを頼りに彫ったので、今みるとよくそんな資料だけでここまで彫ったな、という気はしますね。勢いのある構図は今でも気に入っています。

そこから今までの作品をほぼ制作年順に並べてみました。
ここまで全部並べることも今まで無かったので、感無量!とともに、いろいろ考えることも多かったですね。この時のここは良かったとか、どうしてこうなった?とか。技法的な事もいろいろ振り返る機会にもなりました。

入り口付近に最近の大作を。右側、去年の夏作った「904全身図」はちょっと刷りがうまくいってない感じがしていたので、この機会に刷りなおしました。

左側の2018年作「701全身図」は卒業制作と同じ大きさ。この大きさが再び作れるようになるまで、ずいぶん時間がかかりましたね、卒業制作から14年!神田日勝記念美術館の個展の時に、神田日勝の作品に負けないようにと思って作った作品(おこがましいですが)。

入って右側の壁は、サイア原画や小木版画。これらはとても全部は並べられないので、だいぶ抜粋しました。自分が好きな作品を並べてみました。
サイア原画も今年で10年目にはいるので、もう55枚くらい描いている計算。ありがたい事ですね…!

大学の文化祭で作った木口木版画はがき。懐かしい!
新作の水性木版画。今回は珍しく背景に木など入れてみたり。真冬の牛は美しいですね。
一日一牛コーナーも。こちらもけっこう古いものから最近のまで混ぜてあります。今見ると懐かしい絵もあります。
19年前の自画像と今の自分。

実は牛100%じゃなく自画像もありました。
大学2年までは油絵学科だったので(私が在学中は油絵学科の途中で版画コースに分かれるようになっていました)、2年の進級制作で描いた、最後の油絵の自画像です。

振り返るとたいして絵もうまくないのに美大を目指した高校3年から浪人予備校時代ずーーっと油絵を描いて、いつの間にか大学に入ること自体が目的になって、入った大学では何を描いたらいいのかわからなくなってしまっていました。私はずっと内面世界を描いた絵にあこがれていたんですよね、ここにはその当時の絵は載せませんが、その時は今とかけ離れたちょっとシュールな感じの絵を描いたりしていました(今でも好きな画家というとルドンとかリヒャルト・エルツェを思い描いてしまいますし。一昨年ドイツでエルツェの作品を目の前にしたときはずっと見ていられる気がしたくらいで)。

大学のワンダーフォーゲル部で山に登ったりする中で、私には目の前に見えるものを描くことのほうが意味のある事なのではと思い始めて、次第に一番身近で確かなものである自分自身を描くことが多くなっていきました。

この油絵で、進級制作のコンクールで赤塚祐二先生の賞を頂けた事がとても嬉しくて。やっと自分の描いたものが人に認められたような気がしたのを覚えています。

目の前の現実に向き合う事、というのは、モチーフが牛になってからも変わっていないのかもしれません。生きているといろいろあるけれど、せっかく絵を描くなら、この見えている世界の美しさを描きたい、確かめたい、残しておきたい、という感覚で描いている気がします。

この絵を描いた後版画コースに進んだので、まったく油絵を描かなくなってしまいましたが、若いころ地道に描いた事や、表現の遠回りしたことも、きっと私の基礎になって今があるのかなと思います。

そんな風に自分の道半ばの画業を振り返る機会をここで頂けた事、本当にありがたいです。

長いこと描いてきて何より変わったのは、こんな私でも応援してくれる人がたくさんいることだと思います。

さて、この先個展はもう少し先になりますので、これをまた糧として、さらに良い作品を作るべく、挑戦していきたいです。

またいつか網走市立美術館で展示ができるときにはどんな作品ラインナップになっているか自分でも楽しみにしつつ。

今後の予定は4月下旬から佐伯農場荒川版画美術館の夏季展示が始まります。
夏にも一点札幌で展示の予定があります。
また詳細はこちらでお知らせいたしますね。

入り口の立派な看板、嬉しかったです!