「牛展3」参加のお知らせ。

5月、写真家の高田千鶴さんたちが企画している「牛展」に参加させていただく事になりました。
牛の魅力をもっと知ってもらいたい、そんな願いからたくさんの作家さんが集まりました。
写真や絵画の作品展示に、ワークショップに演劇、チーズや雑貨の販売など、牛にまつわるあれこれがぎゅっと集まったイベントになりそう。
牛好きにはたまらない、牛愛溢れた空間!想像するだけで今から楽しみでなりません。
会期は2016年5月13日(金)~5月15日(日)
会場は、3331 Arts Chiyoda (アーツ千代田 3331) B104号室 東京ですよ!
アーツ千代田さん、一度訪れましたが都会の真ん中のオアシスみたいなとてもオシャレで素敵な場所でした。
私は新作の版画何点か展示させていただく予定でいます。(牛の顔、子牛を、実物大で、と思っています、あまり大きいのではなく、中くらいのサイズ感をイメージして頂ければ。)
詳しくはホームページを。

牛展公式ホームページ

また随時お知らせしていきますね!

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おまけつむじ、ワークショップでこどもに感化されたので、Tuna-kai絵の具で描いた懐かしの620。

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ついに流氷も接岸しましたよー!

子ども芸術フェスティバル。

斜里町子ども芸術フェスティバルの事を。
お世話になっている標茶の手作りクレヨン工房Tuna-kaiさんのワークショップをお手伝いさせてもらいました。

再生紙の葉書に、Tuna-kaiさんのクレヨンや絵の具でリンゴを描こうというワークショップでした。
体験に来てくれたこどもたち、本当に素敵な絵を描くのですよ。Tuna-kaiさんの画材の自然の色味、クルミの殻に入った珍しい絵の具、それらをじっくりと味わい尽くすように、時間をかけてずーっと描いている子も何人かいました。
写真はワークショップが終わったあとの使い尽くされた絵の具ですが、その下の黒く塗られたところ、女の子がひとり、周りでお友だちが楽しそうにしていても真剣に、紙が破けるまで色を重ね続けていたところです。
こどもたちの集中力、純粋に色や画材を味わうその姿に、なんだか胸を打たれる思いでした。
一人、抽象のようなとてもきれいな絵を描いていた男の子がいて(絵の写真を撮らせてもらえば良かった)、その絵をとても誉めたのですが、どうもそれが嬉しかったようで、後で再生紙の厚い葉書が捲れてくるほど力強く筆で擦って描いた絵を、私にくれました。私もとても嬉しかったのです。
普段あまり子どもに教えたりする機会はないのですが、むしろ私の方がたくさんの気付きをもらった気がします。

子ども芸術フェスティバルと関連させて、斜里町図書館で、ただいまTuna-kaiと12人の作家たち展を展示させて頂いています!
こちらもまだの方はぜひご覧になって下さいね!
3月6日まで。
そのあと夕方は奈良美智さんの講演会。
奈良さんの子ども時代の弘前の写真などをスライドで見せて頂きながら、子どもの頃どんな風に過ごしたかなどお話して下さいました。
子ども時代の弘前と、斜里の雰囲気がよく似ているのだとか。
それから旅のこと、作品の事、絵を描くようになったきっかけなど。
奈良さんは本当に飾らない人柄で、会場は終始温かい雰囲気につつまれていました。
気の向くままにお話しされるのを聞いているうちに、奈良さんの作品の事もずっと身近になった気がします。
奈良さんも予備校の講師をされたときに、学生に教わることが多かったというお話をされていて、少しその日の自分の体験ともリンクしてちょっと嬉しかったです。
私ももっと、頭を柔軟に、どんどん視野を広げて、良い作品を作りたい!そんな気持ちにさせてもらいました。
オープニングアクトの佐藤ぶん太さんの津軽笛演奏も素晴らしかった!
他にも笛づくりやパンづくりのワークショップもあったり、展示物もおおきなねぷた絵や中学生の作ったねぷたやお囃子の楽器に弘前の工芸品、地元の高校生たちが作った弘前地図にかわいい顔出しパネルに…盛りだくさんの芸術フェスティバル。こんなイベントがあって斜里のこどもたちは幸せだなと思いました。
来年もまた楽しみにしています。

「月刊イズム」さんでご紹介いただきました。

「月刊イズム」 2016 3月号にて、私の事を記事にしていただきました。
「シリーズ表現者たち」という事で、なんと表紙に載せていただいています。(写真は一昨年の網走美術館個展の時に、「農家の友」の取材でライターの森さんに撮って頂いたもの)
北の未来を考える雑誌、という事で、北海道でしか手に入らないかもしれませんが、お店で見かけた時には手にとっていただけると嬉しいです。



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記事の写真はちょっと文字までは読み取れないかと思いますが、私のとりとめのない話をとても分かりやすくまとめて下さいました。私が牛を描くに至った経緯や、作品でこだわっているポイントなど書いてくださいました。
取材してくださった、堀様、ありがとうございました!
ISMホームページ↓

http://monthlyism.web.fc2.com/ismlatestnumber.html

こうして取材をしていただくたびに思うのですが、私自身がうまく自分の作品の事を言葉にできていないという事がありまして。
酪農という産業に携わるからわかることも、一人の表現者としてまっさらに牛や自分と向き合う事も、その間を揺れながら、もっと作品を深化させていきたいし、それを表す言葉もちゃんと確立していきたいなと思っています。

斜里関連のお知らせを。

お世話になっている斜里関連のお知らせをいくつか。
去年「おかあさん牛からのおくりもの」の原画を展示していただいた、斜里町子ども芸術フェスティバル。
今年も2/16(火)~21(日)、斜里町公民館ゆめホール知床で開催します
今年のテーマは弘前。斜里と青森県の弘前は姉妹都市なんだそうですね。
そしてなんと、弘前出身、美術家の奈良美智さんの講演会もあるのですよ!世界で活躍する奈良さんのお話を伺える貴重すぎる機会。
標茶の手作りクレヨン工房Tuna-kaiさんのワークショップもあります!20日の11時半から13時。Tuna-kaiさんの画材でハガキにりんごを描くそうですよ~。
そして、それに合わせて、去年のTuna-kaiと12人の作家展の作品が、斜里の図書館に巡回しますよ。こちらは2月20日から、3月6日まで(私の作品もちょろっとあります!)。
お近くのかたはぜひぜひ、足をお運びください。
詳細は下記のサイトでどうぞ!

斜里町子ども芸術フェスティバルブログ


斜里町子ども芸術フェスティバル実行委員会facebookページ


芸フェス2016チラシ


芸フェス2016チラシ奈良さん

そして、どうしてもお知らせしたい展示がひとつ。
東京都渋谷のUTRECHT(ユトレヒト)さんにて、斜里のお友達、hatenaちゃんこと夏に一緒に展示をしたあゆみちゃんの展示があります。
なんと、写真家のホンマタカシさんとの3人展!
鹿猟の映像作品を撮りに斜里に来ていたホンマさんに作品を見てもらった事からの大抜擢。すごい!
私も見に行きたかった…!
ユトレヒトという場所もとても素敵そう。
私にとっては割と身近な知床と鹿、全く新しい視点からの展示になりそう。
東京の方はぜひ見に行ってみて下さい!

Deer Revenge/ホンマタカシ × NAZE × hatena

2016.2.16(tue)-2.28(sun)
昨年スイスの出版社Nievesより刊行された小冊子『Deer Revenge』の参加アーティスト3名(ホンマタカシ・NAZE・hatena)による展示を開催します。ホンマが2009年より撮影を行ってきた知床の鹿猟をテーマに、撮影に同行したNAZEの作品、知床在住のイラストレーターhatenaの新作を発表いたします。会期中はアーティストトークや2015年に発表された映像作品『最初にカケスがやってくる』の上映会も行う予定です。ぜひ足をお運びください。
UTRECHTwebisteより
hatenaちゃんの作品の画像がホームページには上がっていないので、夏の画像を。

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このときよりさらに進化を遂げているよう…!
斜里ってすごい作家さんたちがやってきたり、素晴らしい才能が眠っていたり、なかなかにミラクルな場所!
おまけつむじ

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ちょいぶさ子牛ちゃん

酪農ジャーナル2月号。

酪農ジャーナル2016年2月号。今回の「オノマトペ牧場」は「モワモワ」です。
佐藤さんも私も、真冬の北海道は寒すぎて牛の吐く息がモワモワしますよね…!という感じです。
本当に寒い時って、牛舎の中が真っ白になって何も見えないような事になったりします。外の冷気と牛の吐く息とで。
でもそんな朝はダイヤモンドダストが見えたりします。寒い朝はたいてい放射冷却なのできれいに晴れていて、それは美しいものです。

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酪農ジャーナル2016、2月号
ちょっとモワモワからずれてしまいますが、寒い、モワモワといえば牛の口周りのヒゲがつららになっているのもはずせない、とそんな絵を描きました。ひげじいさんみたいになっています。
人の鼻毛も前髪もまつげも凍りますよ。
流氷もやってくるこの季節、寒くてつらいけど、なかなか見応えのある季節でもあります。
オノマトペ牧場も次回3月号で最終回!あと一回、お楽しみに~。

サイア平成28年1月号。

サイア、平成28年1月号です。
去年の全日本ホルスタイン共進会で後代検定3才クラスで優等賞1席、さらには名誉賞を獲得した牛「クリアデール チユンキー マーシャル アイオーン」を描きました。
共進会場の華やいだ雰囲気と緊張感を出したくて、難しい背景にもなかなか苦労しました。
実はこのサイアの表紙絵にちゃんと人も入っているのは初めてなのですが、あの牛と人の一体感を会場で見てしまっては、今回はぜひとも人も一緒に描きたい!と思った画題でした。
牛を引くのはこの牛の持ち主である白崎紘希さんです。後姿で申し訳なかったですが。ちょっとでもあの雰囲気が伝わればと思います。



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こんなページも作って下さいました。こうして並べてみると、なんだか青っぽい絵が多い一年でしたね。
今年も良い絵を描くべくがんばります。