今年も落石計画へ。

今年も
落石計画
へ行ってきました。



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今年で6年目になる落石計画です。
銅版の茶室が年々すこしずつできていきます。

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去年貼られた、内側の銅板。一年経ってちょっとしっとり。
でもあいかわらず日光を浴びて輝いていました。
6年目ともなると、はじめは真新しい感じがした外側の銅版画がプリントされた石膏キューブが、この建物の内壁のテクスチャーとじんわりなじんできたという雰囲気。
そして、この場所にこの構造物を作った意味の一つが腑に落ちた気がしました。
この歴史的な建物とともに、これから長く時間を重ね、周りの壁のように浸食されていくであろう事も、作品に仕組まれているんですね。
対話空間と名付けられた、銅版画の茶室。完成して実際にお茶をいただける日が楽しみです。

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池田良二先生の作品。落石の風景が描かれた銅版画に、実際の落石の風景が映りこむ、不思議な感覚。

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高浜利也先生の銅版画とインスタレーション。
各地のワークショップで集められた、その土地ゆかりの木材たち。こどもたちが作った家や線路も交じっています。自由に動かして楽しむことができます。

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井出創太郎先生の銅版画。
植物が描かれているのですが、質感と色合いがこの場所の壁と一体化しているかのよう。
植物の化石を見ているような感覚になりました。

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今年の地元のこどもたちとのワークショップはお面を作ったようです。
この場所でこんなお面をかぶったこどもたちと遭遇したら…何か物語の世界に飛躍できそうな気がしますね。
来年もまた楽しみです!

北根室ランチウェイ、モアン山コースを歩いてきました。

展示も一息ついて、前々から歩いてみたかった北根室ランチウェイを歩いてきました。
中標津空港から開陽台、佐伯農場、養老牛温泉、西別岳、摩周湖を経由して、JR美留和駅までの歩く道です。
北根室ランチウェイサイトは
こちら

ブログは
こちら



モアン山コースの入り口。11月上旬から5月までの期間限定のコースです。モアン山とは、あの養老牛の近くの、「牛」と大きく草を刈ってある小さな山です。

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右手にモアン山。

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道が曲がるところには標識が立っています。

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登り。前日に降った雪がきれいです。

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なにかの足跡。

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ちょっと山頂への道を間違えてしまったのですがなんとかたどりついて。お茶と俵真布のジンジャークッキーとチョコレートで休憩。眺めがすばらしい。海まで見えそう。

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西別岳と摩周岳もきれいに見えます。

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マンパスに薄氷が。

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マンパスとは柵を人がのりこえるための仕組みです。デザインも素敵。

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途中の小さな川は渡れるようになっていました。なんだか絵本の中にでも迷い込んだような光景。
鹿がわたろうかどうしようか悩んだ足跡が。

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最後振り返るとモアン山の頭が見えました。
念願の北根室ランチウェイ、とっても楽しかったです!これから雪が深くなったら、スノーシューで歩いてもたのしそう。
いつか夏に全部を歩いてみたいなあと思いました!

落石計画に行ってきました。

根室の落石へ、「落石計画」を見に行ってきました。(HPは
こちら

落石岬の旧落石無線送信局(現池田良二スタジオ)で毎年この時期に行われている展覧会、今年で5期目です。
井出創太郎と高浜利也のアーティストユニットによる、銅版画と銅版画の版で作る対話空間(茶室)の公開制作をメインに行われています。
池田先生、高浜先生、井出先生は、私の大学時代の恩師でもあります。
 

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対話空間(=茶室)の公開制作。 

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版画で覆われた茶室の内側は、廃銅版(井出先生の銅版画の版)

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地元の小学生との版画ワークショップで作った作品も展示されています。
落石の古い地図を大きく拡大したものに、小学生の思い出の場所を描いた銅版画を貼り付けてあります。
こどもたちの描いた、魚や動物、昆布を干す風景など。

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落石計画を見に来るのは3回目でしたが、茶室が徐々に形になって、内側に銅版が貼られると、その存在感たるやすさまじいものがありました。
霧の中の、時にされされた建物の中の、輝く赤い空間。霧、錆びた建物、植物、地面、そのまわりの環境の内側が、ふとそこに現れたといったような、言葉にするとそんな印象を受けました。
晴れた日には茶室の内側の銅版が、太陽の光をはらんで桃色に輝くのだとか。
そして銅の板が時とともに変化していくであろうことも、作品の一部なのだそう。
また来年以降も続けるそうなので、茶室の完成がとても楽しみです。
メインの茶室の他にも、ろうそくのほのかな灯りのもと先生方の版画作品を見るのも、子どもたちの作品を見てわくわくするのも、落石計画ならではの楽しみです。
今年の会期は終わってしまいましたが、来年以降、ぜひぜひ皆様、足をはこんでみてはいかがでしょうか。