板室温泉大黒屋 現代美術工芸展に参加しています

京都でのグループ展に参加しています!
個展でお世話になった那須の板室温泉大黒屋の室井康希さんキュレーションの展示です。
会場の履物関づか/岩倉AAさんもとっても素敵なところみたい…行きたかった~。
私の作品は2点です。ご興味のおありの方はぜひ!
※写真は大黒屋さんのInstagramよりお借りしています

板室温泉大黒屋 現代美術工芸展

Itamuro Onsen Daikokuya Art and Craft Exhibition
キュレーション|室井康希(板室温泉大黒屋 代表)

会期|2025年11月14日(金)– 12月2日(火)
会場|履物関づか/岩倉AA(京都・岩倉) 13-18時 水曜休  京都市左京区岩倉花園町642-19

以下、大黒屋さんのinstagramからの引用です。

板室温泉大黒屋は、栃木県那須塩原市・板室温泉に佇む温泉旅館です。創業は1551年。約470年にわたり、人の心と身体を癒す湯治場として続いてきました。

1980年代後半から、前代表のもとで「保養とアートの宿」という理念を掲げ、現代美術や工芸の展示を始めています。
アートは宿を飾るためのものではなく、自然や生活、そして時間の中に潜む“美意識”を感じるためのものとして、宿の営みに取り入れてきました。

温泉が身体を癒すように、アートは感覚を澄ませてくれます。
その静かな変化の中にこそ、私たちが考える“保養”の本質があるように思います。

私は大学で美術批評を学び、ロンドンのゴールドスミス・カレッジでファインアートを専攻しました。
大黒屋に戻ってからは、その経験を活かし、宿という場でアートをどう紹介できるかを模索しながら、この十数年、毎月展覧会を企画しています。季節が移ろい、自然や料理が変わるように、アートもまた変化していく。
訪れるお客様が、毎回異なる作品との出会いを重ねられるようにと願いながら続けてまいりました。

大黒屋での展示は、現代美術や工芸を軸に、陶芸、ガラス、竹、漆、木工、植物、テキスタイル、家具、ジュエリーなど、多様な分野で活動する作家たちと共に企画してきました。


共通しているのは、自然や素材、時間、そして制作に向き合う誠実なまなざしです。
そこには、技術や経験を超えて、「当たり前を見つめ直す眼差し」や「作品を通して世界と関わろうとする強い意志」があります。
その姿勢こそが、美を生み出す源であり、作品の奥に流れる静かな強さだと感じています。

今回の京都での展示では、これまで大黒屋で展示をされた作家を中心にそれぞれの作品がもつ時間と気配を重ね合わせるように構成しています。

今回、関塚さんからのお声かけによって実現したこの展示。
いつもは那須・板室という山あいで活動していますが、日本文化を象徴する京都で、このような機会をいただけたことを嬉しく思います。

履物関づか/岩倉AAの空間には、静かに美を見つめるまなざしがあります。
履物関づかとしてのものづくりの現場と、関塚さんの審美眼によって構成されたセレクトショップ兼ギャラリー「岩倉AA」。
この二つが共存するその場所は、彼自身の美意識が立ち上がるひとつの表現空間だと感じます。

そのような場で大黒屋の展示を行えることを、心から光栄に思います。
岩倉という静かな土地で、作品がもつ気配や時間、そしてその背後にある誠実なまなざしをご高覧いただければ幸いです。

ニセコ町、有島記念館 KIYOE GLLERY ARISHIMAでの個展が終了しました。

北海道ニセコ町有島記念館、KIYOE GALLERY ARISHIMAでの個展、冨田美穂木版画展ーうしのやまびこー 11月3日無事に会期終了致しました。

町内から遠方から、たくさんの方にお越し頂きました。
私はほとんど会場に居られず残念でしたが、来て下さったすべての皆様に、心から感謝致します!温かいメッセージを残して下さった方々も、とても嬉しかったです。

住んでいる場所がニセコとはほぼ北海道の対角線上であることもあり、恥ずかしながらニセコってスキー場がにぎわってる場所だよねというイメージくらいしかありませんでした。
でも実際に滞在してみると、あの美しい羊蹄山の眺めと、有島記念館のような文化施設、農業、ニセコの持つ場所の力を強く感じました。
人が集って来るのもわかる気がします。

有島武郎について、実は恥ずかしながら著作を読んだことがなく、常設展示で有島武郎の人生について知ると同時に著作も少し読んでみました。
明治に裕福な家庭に生まれ、幼少期から最先端の教育を受け、アメリカに留学し、北大の教授になった後、文学者として日本の文学史に名を残した有島武郎。
彼は亡くなる前に、彼の父から受け継いだ有島の農地を、小作人に開放します。
その土地が、今の有島記念館が建つ一帯の「有島」なんだそうです。

有島武郎の事を考えるとき、学ぶこと、自分で考えることを手放さない事を、改めて自分に問いかける必要があると感じます。
今、この時代、また注目されてしかるべき作家ではないでしょうか。

「生まれいづる悩み」のモデルになった岩内の木田金次郎の美術館も行ってみたかったんですが、タイミング合わずで、次回の楽しみにとっておきたいと思います。

最後になりましたが、何度もニセコに誘って下さり、精力的にこの展示の企画、運営を担ってくださったKIYOE GALLERYの細川清映さん。
そして展示中大変お世話になった有島記念館の皆様。
本当にありがとうございました!またいつかニセコに戻って来れる日を楽しみにしています。

広い空間で牛ものびのび
羊蹄山と有島武郎像

葡萄蔓の紅葉が美しい有島記念館

栗山町菅野牧園さんでワークショップをさせて頂きました。

11日3日、栗山町にある牧場レストラン菅野牧園さんでワークショップをさせて頂きました。
菅野義樹さんとは菅野さんが企画された2013年のグループ展「農村の表現者たち~私たちの暮らしとその周辺~」でご一緒させてもらって以来のご縁で、今回お声がけ頂きました。

人に教える事は得意ではない自覚があり、当日大変緊張していましたが、参加者の皆さんの作品がとっても素晴らしく、楽しんでくださったようで、ホッとしました。

プログラムとしては、まずは牧場の和牛をスケッチしてもらって、その後そのスケッチや撮った写真を元に、私がいつも描いているようなはがき大の紙に牛の絵を描いてもらうというものでした。

私自身、絵を勉強する過程の中で一番勉強になって、今も続けているのが短時間のスケッチ(クロッキー)です。実際目の前のものを見て紙に描くという事は、ただの訓練ではなく、「ものを見る」という普段当たり前にしている事を深掘りする事だと思っておりまして。
絵を描こうと思って対象を見る事で、牛の形や、ボリューム、動きなど、ただ見ているだけでは気づかないようなことに気づくと思います。
うまく描くのは難しいですが、描く事よりも、牛を通してこの世界を観察する視点を持つきっかけになってもらえたらと。

こどもさんは途中で飽きちゃうかなと思ったのですが、みなさん集中して取り組んでいただけて、とっても有難かったです。

そして最後に出来上がった作品の素晴らしかった事!

私にとっても大変に勉強になるワークショップとなりました。
参加してくださった皆様、お誘い下さった菅野さん、ありがとうございました!

なかなか普段忙しくてお引き受けできない事も多いワークショップですが、将来的にはもう少しできるようになったらいいなと思います。

最後に、ファームレストラン菅野牧園、奥様の美枝子さんが作る、菅野さんの牧場で育てられた和牛のお肉を使った本当に本当に美味しいハンバーグを食べる事ができます!お近くの方はぜひ予約をして、行ってみてくださいね!デザートも最高ですよ~!

https://www.instagram.com/kanno_bokuen/

菅野牧園入り口
遠く樽前山を臨む広々としたお庭。
参加者さんたちの作品。どれも可愛かったです~!