斜里町にある北のアルプ美術館で発行している美術館便り「緑風No.31」に文章を寄稿させて頂きました。
http://www.alp-museum.org/pages/ryokufuu31.html
歴史ある山の文芸誌に敬意を表して、自分の大学時代の登山から今の制作につながる思いを書きました。
北のアルプ美術館30周年記念誌も発行されています。
北のアルプ美術館の歴史、収蔵作品、30年の年月がはぐくんだ美術館に集う人の思いがたくさん詰まっており、大変読み応えのある一冊になっております。
通販もしているようですので、詳しくは北のアルプ美術館までお問合せくださいね。
特に最後の山崎猛前館長のインタビュー記事が圧巻でした。
山崎さんの生きた時代、情熱、様々な苦難を乗り越えて、老若男女が憩う美術館を遺してくれたんだな…と改めて、胸が熱くなる文章でした。
私が斜里町の隣町の小清水町に引っ越してきて、初めてアルプ美術館を訪れたのは何年も経ってからだったように思います。
私が登山をしていたころには、詩や文学と共にある登山の時代は遠くなっていたので、アルプ美術館でその時代の濃密な空気に触れ、改めて、山や自然を感じて生きることの尊さを教えてもらった気がします。
武蔵野美術大学時代に木口木版画を教えてくださった栗田政裕先生の版画が展示してあったのも嬉しかったです。それもそのはずで、栗田先生はアルプの表紙に版画を寄せていらしたのです。
30年の時間の間にたくさんの人たちの心に影響を与えてきたこの場所が、これからも続いていきますように。
6月14日からはアルプの主要作家であり、最近再評価の声も高まる木版画作家大谷一良展も開催されます。
ぜひ北のアルプ美術館へおいでくださいませ。