池田良二展と落石計画第9期に行ってきました。

お世話になっている
網走市立美術館
にて、武蔵野美大時代の恩師、池田良二先生の展覧会が開催されています。
初日のギャラリートークに行ってきました。
池田先生には武蔵野美大時代、版種が違った事もあり(池田先生は銅版画、私は木版画専攻だったので)、そこまで一緒にすごしたり、お話を伺う機会も多くなかったような気がするのですが、今回たくさんの作品を先生の解説付きで見る事ができて、恥ずかしながら初めて池田先生の作品世界に向き合えたような気がしました。
銅版画の写真製版を、独学できわめられた先生の不思議なイメージ、深い質感と相まっていつまでも見ていたくなる感じです。
そして先生のお話の教養の豊かな事。学生の頃もっといろいろお話伺っておけばよかったなあ…しかしこうして網走の地でご縁があるというのも不思議なものです。
お近くの方はぜひ!銅版画のイメージが変わるかもしれませんよ。
池田良二版画展ー静慮と精神の息吹ー
会 期 2016年 8月6日(土)から 9月25日(日)まで
     開館時間 AM9:00~PM5:00
会 場 網走市立美術館 第1・第2・第3展示室
作 品 池田良二氏の銅版画作品71点を展示
観覧料 高校生以上500円 小中学生250円
     *常設展もご覧になれます。
     *網走市・大空町の小中学生は土曜無料


そして次の日、根室の落石計画へ。

落石計画website


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根室の落石岬にある、旧落石無線局跡の池田良二スタジオで毎年開かれているアートイベント。
今年でなんと9年目。
井出創太郎先生と高浜利也先生の銅版茶室「対話空間」。時の流れとともに毎年ち変わっていく茶室にまた少しづつ手を入れているそう。
奥にあるのが、池田先生の石彫作品「蹲」。

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若い作家さんの作品も。大山実希さん、所彰宏さん、山口麻加さん、佐藤琢巳さんの4名。
あんまりちゃんと写真が撮れていませんでしたが…どの作品も建物の空気の中で存在感を放っていました。
こちらは大山実希さんの作品。木版画の植物、好きな感じです。

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今年は初めて初日に行ったので、地元のこどもたちと一緒に行っているワークショップも見る事ができました。
子どもたち、本当に楽しそうに作品を作っていて、あのどっしりと重厚な場所がなんだか華やいだ雰囲気に。

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そして、今年はなんと晴天だったので、岬にも行ってきました。池田良二スタジオから、歩いて15分くらい?この世のものとは思えぬ絶景で、お天気に恵まれたらぜひ見てほしいところです。
お天気のおかげで、落石岬周辺は昆布干しの作業でとても忙しそう。(写真はないですが)、同じ北海道でもこちらと全然違う景色に、異国に来たような旅情を味わいました。

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池田良二展を見た次の日だったので、落石で池田作品のイメージの源泉も訪ねる事ができて大満足でした。
もう一度網走美術館に作品見に行きます!
落石計画は来年以降も続ける予定だそうですので、興味のある方はぜひに。
交通アクセスはとっても悪いところですが、それだけの価値はあると思います。
ちなみに以前落石計画に行った時の私のブログ記事はこちら。

2012年。


2013年。

茶室の経年変化が感じられますね。そしてどっちの年も霧が。